米国に協力のアフガン人ビザ申請者、半数超が取り残されたままか 国務省高官
(CNN) 20年に及んだ軍事作戦で米国に協力し、特別移民ビザ(SIV)を申請したアフガニスタン人のうち、「半数超」は混乱した急ぎの退避作戦の中で取り残された可能性が高いことが分かった。国務省高官が1日に明らかにした。
この高官によると、国務省は退避便に乗れなかったSIV申請者や家族について、具体的な数は把握していない。ただ、支援できたアフガン人から聞いた情報を基にすると、「半数超」が取り残されたままとみられるという。
同高官はより一般的な話として、退避作戦には多くの困難が伴ったと説明。現場の当局者は今回下した苦渋の選択や、退避作戦の初期段階で出国を支援できなかった人の記憶にさいなまれていると明かした。
SIV申請者の数は、米撤退前の時点で少なくとも2万人に上っていた。国務省は今のところ、アフガンから退避させた12万3000人のうち何人がSIV申請者に該当するか明らかにしていない。
国務省のプライス報道官は1日、8月17日~31日の期間に3万1000人以上がアフガンから米国に到着し、そのうち2万4000人近くが「危険にさらされているアフガン人」だと明らかにした。この広範な区分には、SIVや他のビザの保有者、難民指定の勧告を受けている人などが含まれる。
前出の高官は記者団に対し、米国は退避作戦の初期段階においてSIV申請者などを優先的に避難させようとしたものの、電子証明書の発行を試みたところ該当可能性のある幅広い層に即座に拡散されたため、この取り組みは成功しなかったと明かした。
「我々には単純に、避難を求める大勢の人の精査を試みる人員や時間がなかった」とこの高官は話している。