タリバンが勝利宣言、空に向かって「祝砲」 アフガニスタン
(CNN) イスラム主義勢力タリバンは8月31日、アフガニスタン首都カブールにある空港で、米国に対する勝利を宣言した。数時間前にはアフガニスタンに駐留していた最後の米兵が国外退去していた。
カブールにある国際空港はここ数週間、西側諸国による退避作戦の中心地となっていたが、最後の米軍機が出発したことを受けて、タリバンにとって祝賀会の舞台となった。
米軍の武器を保持したタリバンの兵士ら=8月31日/Marcus Yam/Los Angeles Times/Shutterstock
動画にはタリバンの戦闘員が夜空に向かって発砲し、空港内を歩く様子が捉えられている。31日に日が昇ると、タリバンの戦闘員が放棄された格納庫へと向かった。格納庫には米軍が残していった機材が散らばっていた。
動画のひとつでは、戦闘員が米国型のユニホームを着用し、米国製の兵器を手に、格納庫内にあるヘリコプター「CH―46シーナイト」を調べる様子が映っている。戦闘員はまた、かつては米軍のものだった飛行機やヘリコプターの操縦席に座って写真撮影のためにポーズを取っていた。
アフガニスタン空軍の航空機の操縦席に座るタリバンの兵士=8月31日、カブールの空港/Wakil Kohsar/AFP/Getty Images
米国防総省のカービー報道官は、こうしたタリバンの戦闘員が航空機を調べている画像について、過度に懸念はしていないと述べた。カービー報道官は、タリバンは航空機をすきなだけ調べることはできるが、飛ばすことや運用することはできないと語った。
カービー報道官によれば、空港にあるすべての航空機と地上のすべての車両は米軍が使用不能の状態にしたという。