米大統領報道官、バイデン氏救助のアフガン人通訳に「感謝」 退避支援を約束
ワシントン(CNN) 米ホワイトハウスのサキ報道官は31日、バイデン大統領がかつてアフガニスタンで遭難しかけた際、救助に協力したアフガン人通訳の男性に向け、改めて感謝の意を表した。また、この男性のように同国で助けを求めている協力者への支援を改めて約束した。
通訳の男性は姓なしでモハメド氏と呼ばれる。2008年にアフガンの山岳地帯で、バイデン氏ら米上院議員を乗せたヘリコプターが吹雪に遭って緊急着陸を強いられた際、救助作戦に参加していた。
米紙ウォールストリート・ジャーナルによると、モハメド氏はイスラム主義勢力タリバンがアフガンの実権を掌握した後、首都カブールの空港から国外へ退避しようとしたが、米軍に妻子の同行を認められなかった。現地からバイデン氏に「私と家族を助けて」と訴えている。
同紙によれば、米国がアフガン人協力者らに発給する特別移民ビザを申請したものの、手続きが停滞。「自宅から出られない」「とても怖い」と話している。
サキ氏はモハメド氏に向けたメッセージとして、米国とともにこの20年間戦ってくれたこと、バイデン氏らを吹雪から救ってくれたことに感謝すると述べ、米国民だけでなくアフガン人協力者の退避にも尽力する方針を確認した。
タリバンは外国軍への協力者に危害を加えないと表明したが、一方で報復攻撃も報告されている。
諸外国はすでにアフガンからの退避作戦を終了した。31日の米軍撤退期限に先立ち、30日には最後の米軍機がカブールから飛び立った。
それでもモハメド氏は31日、CNNの番組で米政権が約束する支援について問われ、バイデン氏を「信じている」と語った。