米上院民主党トップ、30日につなぎ予算案採決と発表 政府閉鎖回避に向け
(CNN) 米上院民主党トップのシューマー院内総務は29日夜、12月上旬までの政府の資金を手当てするつなぎ予算案で共和党と合意したと述べ、30日に採決を行う方針を明らかにした。
シューマー氏は「われわれは政府閉鎖を避けるための継続予算決議で合意に達した。明日午前に採決を実施すべきだ」と説明した。同氏はこれより前、つなぎ予算には災害援助やアフガン難民の定住支援に充てる緊急資金が盛り込まれると明らかにしていた。
米政府の予算は30日で失効するため時間切れが迫っているが、シューマー氏は「(上院が)この法案を早急に承認して下院に送付し、明日夜中の予算切れ前に大統領の机に届くようにすることは可能だ」としている。
政府閉鎖阻止の取り組みはここ数日、迫る債務上限危機をめぐる対立と結びつけられてきた。民主党は当初、債務上限と政府予算の問題を一体的に扱う法案を可決しようとしていたものの、この法案は共和党の反対により上院で暗礁に乗り上げた。
共和党議員は、債務上限に関する条項を含まないつなぎ予算のみの法案なら支持するとし、民主党は共和党の票なしで債務上限問題に対処しなければならないと主張。これに対し民主党側は、債務上限への対処は与野党共通の責務だと反論している。
共和党が2つの問題を組み合わせることに反対するなか、議会は債務上限問題を盛り込まないつなぎ予算のみの法案を可決する構えとみられる。シューマー氏は29日、つなぎ予算が成立しても、議会は依然として「債務上限の延長という緊急の問題に取り組む」必要があるとの認識を示した。
民主党はデフォルト(債務不履行)回避に向けた解決策を模索しているものの、「共和党があらゆる機会を使って妨害している」としている。