米空軍、旅客機乗っ取り未遂を報告 アフガン退避の混乱時

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8月、カブール空港の中に入れるよう米兵に呼び掛けるアフガニスタンの人々/Marcus Yam/Los Angeles Times/Getty Images

8月、カブール空港の中に入れるよう米兵に呼び掛けるアフガニスタンの人々/Marcus Yam/Los Angeles Times/Getty Images

ワシントン(CNN) 米空軍は16日までに、アフガニスタンでイスラム主義勢力タリバンの権力掌握が迫り、国外退避を急ぐ外国人らが押し寄せ大混乱が起きていた首都カブールの空港で民間旅客機のハイジャック未遂事件が起きたと公式サイト上で報告した。

ただ、この退避作戦を仕切っていた米中央軍はCNNに寄せた声明で、乗っ取り未遂事件の実際の発生は承知していないと指摘。

離陸に備えていた特定の航空機を対象にハイジャックのたくらみを示唆する諜報(ちょうほう)を受け、治安部隊が機内に入って調べたが犯行に踏み切る具体的な動きはなかったと結論づけたという。

カブール国際空港には、8月31日の駐留米軍の完全撤退期限を目前にした数日間、脱出を急ぐ各国外交官、外国人、アフガン人協力者や地元住民らが大挙して殺到。パニック状態も呈し、空中でしがみつく機体から落下、死亡したアフガン人もいた。空港では過激派による自爆テロも発生、米国人を含め多数の死者が出ていた。

空軍の今回の報告は退避作戦支援のためアフガンに今夏派遣された第23飛行隊の報道担当者(中佐)が作成。空軍のC17型輸送機の離着陸が続くなか、同隊は乗客の身元調査などを開始していた。

同報道担当者によると、民間旅客機1便に搭乗していた5人が乗っ取りを謀っているとの諜報を入手。5人を友軍が活動していた空港内地区から治安管理が行き届いていた南部地区などに移す措置を講じたとした。

この経緯は、第71救援飛行大隊の司令官でカブールで任務に当たる空軍兵士の責任者だった中佐の情報に基づくとした。ただ、ハイジャック未遂事件の詳細には触れず、事件の発生日時や旅客機の航空会社名にも言及しなかった。機外に連れ出された5人の拘束あるいは釈放の説明もなかった。

報告の発表に伴い、作戦遂行上の治安対策を理由に中央軍が徹底的に検証し、10月6日付で承認されたとのただし書きもあった。中央軍の声明ではこれに触れていない。空軍の報告内容には14日午後の遅い時点で変更や更新された箇所はなかった。

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