ファイザー製ワクチン、5~11歳への接種を推奨 米FDA諮問委
(CNN) 米食品医薬品局(FDA)のワクチン諮問委員会は26日、米ファイザー製の新型コロナウイルスワクチンについて、5~11歳の子どもへの接種を推奨することを賛成多数で決定した。投票結果は賛成17、反対0、棄権1だった。
FDAの「ワクチン・関連生物製剤諮問委員会(VRBPAC)」の委員は今回、低年齢の子どもへの接種は利益がリスクを上回るとみられるとの見解で一致した。ただ、一部の委員は、数千件の研究結果に基づき多数の低年齢の子どもへの接種を決めることに懸念を抱いている様子だった。
フィラデルフィア小児病院のワクチン専門家、ポール・オフィット氏は「投与量がより少ないことに安心している」と述べた。ファイザーは12歳未満の子どもに対する投与量を大人の3分の1に減らしている。
タフツ大学医学部の小児科教授であるコーディ・マイスナー氏は、「もし我々が接種に賛成すれば、州が学校に通う子どもにこのワクチンの接種を義務づけるのではないかと心配している。それには同意できない」と述べた。
一方、米疾病対策センター(CDC)のアマンダ・コーン氏は諮問委に対し、子どもが新型コロナのため亡くなっていると指摘した。CDCによると、新型コロナで死亡した18歳以下の子どもはこれまで700人以上に上る。「子どもをコロナで死なせたくない」「子どもに集中治療室(ICU)に入ってほしくない」とコーン氏は述べている。
FDAは今後、諮問委の投票結果を検討する。続けてCDCのワクチン諮問委が11月2~3日に会合を開き、子どもへの接種を推奨すべきかどうか決定する。最終判断はCDCのロシェル・ワレンスキー所長に委ねられ、同氏がゴーサインを出した翌週から接種が始まる可能性がある。