ハーバード大教授、中国との関係を隠した罪で有罪評決
(CNN) 中国が外国から優秀な科学者を招致する「千人計画」に参加しながら、その事実を米当局に隠していた米ハーバード大学の教授に対し、連邦陪審が21日、有罪の評決を下した。
司法省の発表によると、ハーバード大学で化学・化学生物学科長を務めていたチャールズ・リーバー被告(62)は、連邦当局にうそをつき、虚偽の所得税申告書を作成し、外国の銀行口座を申告しなかった罪で有罪となった。
リーバー被告の研究チームは米国立衛生研究所(NIH)と国防総省から1500万ドル(約17億円)あまりの研究費を受け取っていて、外国との利益相反を申告する義務があった。
被告は千人計画に参加し、中国の武漢理工大学(WUT)から給料として毎月5万ドル(約550万円)の報酬と、同大学にナノテクノロジーの研究所を設立する費用として150万ドルを受け取っていたにもかかわらず、その事実を隠していた。
連邦検事は21日の声明で、被告がうそをついていたことは間違いなく、陪審は証拠に基づいて正当な評決を下したと述べた。
国防犯罪捜査局(DCIS)の捜査官も、国防総省は研究者らが外国や個人の利得より米国を優先させると信じているのに対し、被告はその信頼を裏切ったと断じた。
量刑言い渡しの日程は決まっていない。