米黒人男性射殺、元警官に故殺罪で有罪評決
(CNN) 米裁判所の陪審は23日、黒人男性を射殺したミネソタ州の元警官の被告に対し、第1級並びに第2級故殺で有罪とする評決を下した。被告は事件当時、テーザー(スタンガンの一種)と間違えて拳銃を撃ったとみられる。
州当局によると、白人のキム・ポッター被告は4月11日、黒人男性のダンテ・ライトさんに停車を命じて職務質問を行った。ライトさんに逮捕状が出ていることが分かり、身柄を拘束しようとしたところその場から走り去ろうとしたため発砲。ライトさんは死亡した。警察署長はポッター被告が自身の銃とテーザーを間違えたとみられると述べていた。
事件の現場をとらえた動画には、被告が繰り返し「テーザー」と叫んだ後、拳銃でライトさんを撃つ様子が映っている。被告は続けて、テーザーのつもりで拳銃を撃ったことを示唆する発言をしていた。
陪審らは20日以降、27時間にわたり評議を行った。検察は最終弁論でポッター被告の行動を悲劇的な重大ミスと形容。無謀さと怠慢から生じたものだと主張した。一方、弁護側は発砲について、迂闊(うかつ)なミスであり犯罪ではないとの見解を示した。
銃器の無謀な使用に関わる第1級故殺の最高刑は禁錮15年。ただポッター被告には犯罪歴がないため、ミネソタ州の指針が示す刑期はだいたい禁錮6~8年半となっている。
量刑は来年2月18日に言い渡される。