米国務副長官、世界の食糧危機を生み出したのは「プーチン氏」

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ウクライナ西部の村で小麦畑を耕す農業従事者/Nariman El-Mofty/AP

ウクライナ西部の村で小麦畑を耕す農業従事者/Nariman El-Mofty/AP

(CNN) シャーマン米国務副長官は29日、ロシアによるウクライナ侵攻がウクライナで危機的な食糧不足を招き、波及効果として世界中が食糧危機を感じていると述べた。

シャーマン氏は国連の会合で、ロシアが黒海を出て荷物を輸送していた民間船少なくとも3隻を爆撃したと指摘。ロシア海軍はウクライナの港への接近を妨害し、ウクライナが穀物を輸出できないようにしているほか、食糧を載せた船約94隻が地中海にたどり着けないよう阻止しているという。

シャーマン氏は、米国や同盟国が実施した制裁により世界の食糧価格が上昇しているというロシアの主張について、ロシアがウクライナの穀物輸出を妨害しているという事実を無視したものだと指摘した。

シャーマン氏は、ロシアのプーチン大統領が戦争を継続し、ロシア軍がウクライナの都市や支援のための回廊を爆撃し続け、民間人を包囲して安全な場所に移動できないようにする限り、人道危機の状況は悪化するだけだと指摘。プーチン氏が今回の戦争を開始し、世界の食糧危機を生み出し、それを止められるのもプーチン氏だけだと述べた。

シャーマン氏によれば、国連食糧農業機関(FAO)の試算では、世界で最大1300万人がロシアによるウクライナ侵攻の結果として食糧不足に陥る可能性がある。

シャーマン氏はウクライナとロシアが主要な農業生産国だと指摘。世界の小麦の約30%、トウモロコシの20%、ひまわり油の75%が黒海地域から輸出されるという。

国連世界食糧計画(WFP)は、ウクライナの45%の人々が十分な食事がとれないと懸念していると警告している。シャーマン氏は特にウクライナ南部の港湾都市マリウポリでの攻撃に言及し、住民は食料も水も暖房も電気もなく、飲み水を得るために雪を溶かしている状況だと述べた。

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