湖の水位低下で樽詰めの遺体発見、数十年前に射殺された被害者か 米ネバダ州
(CNN) 歴史的な干ばつのため水位が急激に低下している米ネバダ州のミード湖で、樽(たる)に入れられて遺棄された遺体が見つかった。ラスベガス警察が3日に発表した。
ラスベガス警察殺人課のレイ・スペンサー警部補によると、樽は1日午後、ミード湖にいた人が発見した。樽が腐敗していたために遺体が見えていたという。
遺棄されたのは、銃で撃たれて死亡した殺人事件の被害者だったとみられる。
捜査当局は着衣などから判断して、死亡したのは70年代半ばから80年代初めごろだったと推定し、身元の確認を進めている。
ミード湖の水はアリゾナ、ネバダ、カリフォルニアの米3州とメキシコの約2500万人に供給されているが、気候変動による干ばつの影響で、水位が異常に低下していた。
ミード湖の水位は過去15年で急激に低下しているとスペンサー警部補は指摘し、水位がさらに低下すれば「ミード湖に遺棄された遺体がもっと見つかりそうだ」と予想。「樽は当時湖岸から何百ヤードも離れた場所で投棄されたらしい」「だが今はその場所が湖岸とみなされている」と語った。
2日の時点でミード湖の水位は海抜約321メートル。満水とされる水位を50メートル近く下回り、1930年代にミード湖が完成して以来、最低の水準だった。