人工妊娠中絶の権利擁護へ、大統領令に署名 バイデン氏
ワシントン(CNN) バイデン米大統領は3日、人工妊娠中絶の権利を擁護する大統領令に署名した。米国では先に、連邦最高裁判所が人工妊娠中絶の権利を認めた「ロー対ウェイド事件」の判例を覆していた。
バイデン氏によれば、今回署名した大統領令は、州を越えて手術を受ける女性を支援するほか、医療従事者が連邦法を順守することで女性への治療に遅れが出ないようにする。今回の出来事が母親の健康やその他の健康状態などに与える影響を評価するための情報収集も行うという。
バイデン氏は最高裁の判断を受けて「混乱と不確実さ」が起きたと述べ、「女性の健康と生命が危機に瀕している」と述べた。
カンザス州では2日、有権者が中絶擁護派に大きな勝利をもたらし、共和党主導の議会が新たな規制を設けることを可能にする法案を阻止していた。
バイデン氏はカンザス州での投票結果を受けて、「政治家は女性の基本的な権利に干渉すべきではないと、有権者が明確にした」と述べた。