米フロリダ州知事、州検事を停職処分 中絶提供の犯罪化への反対受け
(CNN) 米フロリダ州のデサンティス知事は4日、選挙によって選ばれた同州ヒルズボロ郡のアンドリュー・ワレン州検事に対して停職処分を下した。人工妊娠中絶を求めたり提供したりする人々について、同州検事が刑事責任を問わないことを明言したためとしている。
同州検事はまた、トランスジェンダーの人々に対して性別適合治療を提供する医師らへの刑事責任追及にも反対の立場を取る。
デサンティス知事は、自ら発した行政命令の中でワレン氏を非難。「職務怠慢」であり、州検事としての「能力がない」と断じた。
また郡庁所在地のタンパで行った記者会見では、「州法に対して拒否権を有するとの立場を取ることは擁護できない」とも強調した。
ワレン氏はこの数時間後に反論し、デサンティス氏は「ここヒルズボロ郡の民主主義を転覆させようとしている」と糾弾した。
「私は依然として正当に選ばれたヒルズボロ郡の州検事だ」「もし自分の方が優れた仕事ができると知事が考えているのなら、大統領ではなく州検事に立候補すればいい」(ワレン氏)
デサンティス氏を巡っては、複数の報道から2024年の大統領選に向けて共和党の指名獲得を目指しているとの観測が広がっている。
ワレン氏は停職処分を無効にするための法的措置に踏み切るかどうかは明言しなかった。州検事としての職務を継続した場合どうなるのかも不明。