米下院議長選、6回目投票でも共和党トップが選出されず
(CNN) 米連邦議会の下院議長選は4日、前日に続いて投票が行われたが、どの候補も過半数を獲得できず、膠着(こうちゃく)状態が続いている。6回目の投票後、下院は現地時間午後8時まで休会することを決めた。
4日はこれまでに前日の3回に続く4〜6回目の投票が行われた。下院で多数派の共和党のケビン・マッカーシー院内総務は4〜6回目の投票でいずれも201票の獲得にとどまった。
一方、マッカーシー氏の選出に反対している共和党の保守強硬派の議員連盟「フリーダム・コーカス」のメンバーが新たに支持した同党のバイロン・ドナルズ議員が4〜6回目の投票で20票を獲得した。
民主党のハキーム・ジェフリーズ院内総務は1回目の投票から一貫して212票を獲得している。4〜6回目の投票では候補を選ばない「出席」が1票だった。
投票を重ねても議長が決まらないという異例の事態を受けて、マッカーシー氏に投票した人の中では同氏以外の共和党議員を推すべきとの声も出始めている。同党のケン・バック議員は「ある時点で」マッカーシー氏は身を引いて同党下院ナンバー2のスティーブ・スカリス議員にチャンスを与えるべきだとCNNに述べた。
共和党下院のマッカーシー院内総務が議場で様子を見守る=4日/Anna Moneymaker/Getty Images
同党のアレック・ムーニー議員も他の議員に投票する可能性を排除しない姿勢を示した。
下院議長に選出されるには基本的に過半数の218票を獲得する必要がある。ただし、投票を棄権したり「出席」票を入れる人が出ると、必要とする票数が減ることもある。
今回「出席」を選んだのはマッカーシー氏支持者のビクトリア・スパーツ議員。この選択でマッカーシー氏の必要獲得数は217票に下がった。スパーツ氏はマッカーシー氏に反対する20人の議員との交渉を促したいとの意図を語った。マッカーシー氏には自身の投票について事前に伝えていたという。
下院議長選は過半数を獲得する人が出るまで投票を繰り返す。議長が選出されない限り審議などは行われない。