米税関で卵の摘発が増加、価格急騰でメキシコから米国へ持ち込み図る
(CNN) 卵の価格急騰に伴い、メキシコから米国に卵を持ち込もうとして税関で摘発される旅行者が増えている。カリフォルニア州サンディエゴの税関・国境警備局(CBP)がツイッターへの投稿で明らかにした。
同局の現場責任者は、国境で卵が没収される件数が最近になって増えたと伝え、「生卵をメキシコから米国へ持ち込むことは禁止されている。農産品を申告しなければ、最高で1万ドル(約130万円)の罰金を言い渡されることがある」と強調した。
CBPによると、メキシコから米国への生卵持ち込みが禁止されているのは、鳥インフルエンザやニューカッスル病など鳥類に感染するウイルス性疾患の危険があることによる。
米国では養鶏場などで鳥インフルエンザの感染が拡大していることを受けて卵の値段が急騰。労働統計局によれば、昨年11月から12月にかけては11.1%、年間では59.9%値上がりした。
卵を持ち込もうとする旅行者の増加は、サンディエゴなどメキシコと国境を接する米南部の国境検問所で報告されているという。
旅行者の大部分は入国の際に卵の持ち込みを申告している。この時点で放棄すれば罰金は科されず、CBPの担当者が回収して廃棄する。
一方で、卵を申告せずに検疫で発見された場合、卵は没収され、300ドルの罰金を言い渡される。違反を繰り返したり、商業目的で大量に持ち込もうとしたりした場合は罰金の額が増えることがある。
罰金を科されないためにも、食品や農産品は全て申告するようCBPは呼びかけている。