ブロンクス川にイルカ戻る、17年以来 米NY市
(CNN) 米ニューヨーク市の南東部を流れるブロンクス川にイルカが戻り、泳ぎ回る光景がこのほど出現した。イルカが同川に現れたのは2017年以降では初めてだった。
ニューヨーク市の公園娯楽局は、スターライト公園のブロンクス川に姿を見せた2頭の動画をSNS上で公開。「健康的な生息地として川を蘇らせる過去数十年の努力が報われた」と喜び、「餌の魚を求めて自然に入り込んだのだろう」と推測した。
2頭が目撃されたのは今月16日。同局はイルカの再訪を歓迎しようと市民に呼びかけながらも、2頭が快適に過ごせるよう迷惑行為などは慎むよう見物客に訴えた。
ニューヨーク市のイーストリバーでも最近では昨年、複数のイルカが出没していた。
公園娯楽局はブロンクス川に複数の魚を放流するなど措置を講じてきたとし、これが2頭を誘い込んだ可能性があるとみている。
ブロンクス川の環境保全などの活動を続ける非営利団体もSNS上で2頭の存在を確認。ニューヨーク港近くにはより多くのイルカの群れがいるとみられるとも指摘。「彼らが集まってきた理由は確かではなく、さらに調べている」と述べた。
米海洋大気局(NOAA)によると、ハンドウイルカは米西部や東部の沖合、メキシコ湾、カリブ海などに生息。米国は海洋哺乳類保護法で餌付けや迫害行為を違法としている。個体数は生息地の破壊、公害や漁具との接触などが原因で減っているという。