ロシア、イランに戦闘機供与か 見返りは砲弾 米NSC
(CNN) 米国家安全保障会議(NSC)のカービー戦略広報担当調整官は24日、ロシアは軍事協力関係を深めるイランに戦闘機を供与する可能性があるとの見方を示した。
ただ、この戦闘機の種類には立ち入らず、戦闘機の引き渡しが起こり得る時期も一切示唆しなかった。
イランはロシアにヘリコプター、レーダーや戦闘機の訓練機の提供を求めているともし、これら軍事装備品の総額は数十億米ドル規模に達するとも述べた。見返りとしてイランはロシアに戦車用を含む砲弾を引き渡したともした。
米ホワイトハウスは以前、ロシアとイランの間で兵器の相互融通が起きることを警告。戦闘機譲渡もあり得る新たな展開はこの懸念が現実化したことを意味する。カービー氏は両国間の軍事的な連携がかつてない水準に達しているとも警戒した。
イランはこれまで、ロシアに数百機規模のドローン(無人機)を差し向け、これらの多くはウクライナの送電網などエネルギー供給関連施設への波状攻撃などに用いられ、甚大な被害を及ぼしている。
この中で英国に拠点を置く団体「紛争兵器研究所(CAR)」は25日までに、イラン製の攻撃型ドローンに触れ、被害規模を最大限にするため爆発物を詰め込んだ弾頭部分の改造を施した形跡があるとの新たな調査報告書を公表した。
ウクライナ南部オデーサ州で昨年10月に回収した不発の弾頭を持つイラン製ドローン「シャヘド131」を調べて判明したと述べた。この調査にはウクライナ軍も加わり、CARはその分析結果をCNNに最初に提供した。
同団体の分析員によると、この弾頭の長さは2フィート(約61センチ)以下で、着弾した際、長距離の半径内に飛散する小さい金属片が多数詰め込まれる構造となっていた。ただ、その仕掛けの方法は貧弱ともされ、改造を急いだことをうかがわせもした。
この金属片に加え、弾頭の外周部にはより小型の弾薬が18個仕掛けられ、着弾時に「全方位の方向」での爆発を狙い、装甲も貫く威力を発揮するような工夫が施されていたという。