米最高裁、妊娠中絶薬へのアクセスを保護 下級審の判断差し止め
争点となっているのは、ミフェプリストンを巡るFDAの規制権限の範囲だ。ミフェプリストンは医学界では安全かつ有効な薬と見なされており、20年以上前に発売されて以降、全米で多くの女性が使用してきた。
訴訟の次の段階は、5月17日にニューオーリンズの連邦控訴裁で行われる審問になる。
バイデン大統領は最高裁の判断を称賛。「最高裁の停止命令の結果、法廷闘争が続く間は引き続きミフェプリストンを入手でき、安全で効果的な使用が認められるようになった」と述べた。
法的な論争が始まったのは昨年11月。人工妊娠中絶に反対する医師らを代表する団体が訴訟を起こし、FDAは約20年前にミフェプリストンの安全性を十分に確認していなかったと主張した。
トランプ前大統領が指名した連邦地裁の判事は今月7日、FDAによるミフェプリストンの承認やその後の普及措置を差し止める判断を示したものの、上訴の時間を与えるため、自身の判断の適用を7日間猶予していた。