ジュリアーニ氏、ジョージア州選管職員からの名誉毀損訴訟で敗北

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トランプ氏の元顧問弁護士、ジュリアーニ氏が名誉毀損訴訟で敗北した/Joe Raedle/Getty Images

トランプ氏の元顧問弁護士、ジュリアーニ氏が名誉毀損訴訟で敗北した/Joe Raedle/Getty Images

(CNN) トランプ前米大統領の元顧問弁護士ルディ・ジュリアーニ氏が2020年大統領選後の発言を巡りジョージア州の選挙管理職員2人から名誉毀損(きそん)を訴えられた裁判で、米首都ワシントンの連邦地裁は30日、ジュリアーニ氏敗訴の判断を下した。同氏は召喚状で求められた情報の提供をしていなかった。

ジュリアーニ氏は、今後多額の損害賠償を命じられる可能性がある。

ジュリアーニ氏は先月後半から、原告のルビー・フリーマンさんとシェイ・モスさんに対して、名誉を傷つける発言をしていたことを認めていた。同氏の選挙後の対応を巡っては、他にも名誉毀損の訴訟が起こされている。

ジュリアーニ氏は裁判で、費用面などが原因で自分の電子記録にアクセスするのが困難な状況にあるとして、原告からの情報提出要求に適切に応じていなかった。

ベリル・ハウエル判事はジュリアーニ氏が「本件でディスカバリー(証拠開示手続き)の義務を守らないことで、訴訟全体のリスクを最小化できると計算したのだろう」と指摘。「理由はどうであれ、義務は事件に関係する部分に限られ、本件で求められたディスカバリーに応じないことは相応の結果を招く」と断じた。

ハウエル氏は、職員らがジュリアーニ氏の20年大統領選を巡る発言について、一部、同氏自身が利得を得るために行ったという動機を示す試みができたと言及。今後開かれる損害賠償を決める公判でも、この主張がポイントとなる可能性がある。

原告は損害賠償の請求額を特定していないが、精神面の損害と名誉毀損があり、身の安全も危険にさらされたと主張していた。ジュリアーニ氏はジョージア州で票の水増しがあったと偽の主張をした際、原告2人を名指していた。

ハウエル氏によると、賠償額を決める公判は今年後半か来年前半に開かれる予定。金額は数百万ドルには達しなくても、数千ドル以上にはなる可能性がある。

ジュリアーニ氏は既に原告の弁護士費用として約9万ドル(約1300万円)の支払いを命じられている。ハウエル氏は別の費用の支払いも命じられる可能性を示唆した。

原告2人は「我々が失ったものを回復できるものは何もない」としつつ、「我々に関するあらゆる非難に何ら真実は存在しないことを確認する中立的な判断」と評価するコメントを出した。「我々の名誉を取り戻し、生活への損害を回復する闘いはまだ終わらない」とも続けた。

ジュリアーニ氏の政治顧問は、ハウエル氏の判断は「司法システムの武器化の主な一例」になったとして、判断が覆されることを望むと声明で述べた。

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