殺人犯が脱獄、捜索作戦は7日目に 米ペンシルベニア州
(CNN) 米ペンシルベニア州の刑務所から先月31日、殺人罪で服役中の受刑者が脱出した。捜査当局者約200人が出動して行方を追っている。
連邦保安局によると、脱走したのはブラジル人のダネロ・カバルカンテ受刑者(34)。2021年に元恋人の女性を殺害したとして、先月16日に有罪判決を受け、仮釈放なしの終身刑を言い渡された。17年にブラジルで起きた殺人事件でも罪に問われている。
カバルカンテ容疑者は、同州フィラデルフィアから西へ約50キロ離れた農村部の刑務所に収監されていた。
脱走後の2日に刑務所から2~3キロの場所で防犯カメラが姿をとらえ、4日夜には約5キロ離れた植物園のカメラに映っていた。
このほか、5日までに5件の目撃情報が確認された。民家に侵入し、食料を盗んで逃げたという通報もあった。
同受刑者は身長152センチ、体重54キロと小柄な体格で、脱走後にかばんやパーカーを入手したとみられる。武器を手に入れた形跡はないが、警察は本人の前歴に基づき、「武装した危険人物」として警戒を強めてきた。
近隣住民には当局が家の戸締りや車のロックを呼び掛け、地域の学校は休校を余儀なくされている。
警察はヘリコプターとパトカーから、受刑者の母親が母国語のポルトガル語で自首を促す音声を流すなど、心理戦も駆使して捜索を進めている。