米下院、つなぎ予算案を可決 政府閉鎖回避に道筋
(CNN) 米連邦議会下院は14日、政府運営を継続するための「つなぎ予算案」を可決した。これにより政府閉鎖回避の道筋が付き、予算を巡る大きな攻防は年明けに行われる見通しとなった。
次は上院が法案を可決する必要がある。ホワイトハウスの当局者はCNNに対し、上院で可決された場合、バイデン大統領は法案に署名する用意があると明らかにした。現状のままだと政府は今月17日に予算切れを迎える。
下院での投票結果は賛成336、反対95だった。法案を支持した議員の数は民主党が共和党を上回っており、新たに選出されたジョンソン下院議長(共和党)にとっては危険な兆候となる。
法案に賛成した議員は民主党が209人で、共和党は127人にとどまった。共和党の93人、民主党の2人が反対票を投じた。
議長就任後初の大きな試練を迎えたジョンソン氏は、来年1月と2月に2回の予算期限を設ける異例の2段階案を進めている。
この案ではまず、軍の建設事業、退役軍人関係、輸送、住宅、エネルギー省などの優先分野の予算を来年1月19日まで延長する。対象外となる他の政府機能については2月2日まで予算が手当てされる。イスラエルとウクライナへの追加支援は盛り込まれていない。
つなぎ予算案に対しては既に、一部の保守派から反発の声が上がっている。共和党が過半数を占める下院での議席差はわずかで、下院共和党指導部は票集めで民主党に頼らざるを得なかった。
多くの保守派議員がつなぎ予算案に反対するのは、自分たちの要求する大幅歳出削減が実施されないためだ。
下院のマッカーシー前議長は9月末につなぎ予算案を本会議採決にかけた後、失脚した。マッカーシー氏の判断で政府閉鎖は回避されたが、保守派議員の反発を招き、議長を解任される結果になっていた。