ユダヤ系施設に虚偽の爆弾予告メール、米各地で400件超
(CNN) 米ユダヤ系団体「名誉棄損(きそん)防止連盟(ADL)」によると、全米各地で先週末、400カ所以上のユダヤ系施設に虚偽の爆弾予告メールが送り付けられた。
ADL過激主義センターのオレン・シーガル副所長がCNNに語ったところによると、単独犯または少人数のグループによる一連の犯行とみられる。メールには、脅迫の内容や名乗っている集団の名前などにいくつか共通点があったという。
脅威はうそだったとみられるが、シーガル氏は「ユダヤ人社会はいかなる脅威も軽くとらえることはない。無視する余裕などない」と強調した。
これに先立ち、ユダヤ人への脅威を追跡している米NPO「SCN」は、各地でユダヤ系施設に対する爆弾予告や虚偽の緊急通報が200件以上報告されたと発表していた。
連邦捜査局(FBI)はCNNへの声明で、シナゴーグ(ユダヤ教の礼拝所)への爆弾予告が相次いでいるとの認識を示した。実際の脅威を示す情報はないとしたうえで、地方、連邦捜査機関と協力して情報の収集、共有と対応に努めると述べた。
SCNによると、今年1年間のユダヤ系施設に対する爆弾予告や虚偽通報は、昨年に比べて541%増となっている。