トランプ氏の出馬認めない裁判官に暴力の脅迫、FBIが捜査 米コロラド州
(CNN) 米コロラド州最高裁の裁判官が、来年の米大統領選挙に向けた州予備選にドナルド・トランプ前大統領の出馬を認めない判断を示したことをめぐって脅迫を受けていることが分かり、米連邦捜査局(FBI)や地元当局が捜査に乗り出した。
FBIの広報は25日、「動機にかかわらず、過激思想で自分の行為を正当化する者による脅迫や暴力の行使については徹底捜査する」とCNNにコメントした。
コロラド州デンバー警察は、デマと思われる通報を受けて22日夕、裁判官の住居に捜査当局が出動したことを明らかにした。確認したところ異常はなく、引き続き捜査を続けるとしている。
FBIに加えて州や地元の捜査当局、非政府研究機関も、過激主義者によるネット上の発言の監視を続けている。
調査機関がネット上の発言を分析した結果、トランプ氏の出馬を認めない判断を示したコロラド州最高裁の裁判官4人について、個人情報をさらすよう呼びかける「扇動的な」投稿が、ネット上の掲示板に頻繁に掲載されていることが分かった。
裁判官の身の安全を脅かすような具体的な情報は見つかっていないものの、裁判官の判断への反発から、単独あるいは少人数による暴力などの違法行為のリスクは残るとしている。
トランプ氏を支持する極右サイトには、「法服を着たネズミ共は全員吊(つ)るせ」といった内容の書き込みがあった。
コロラド州最高裁は19日、来年3月5日に行われる米大統領選挙の共和党予備選について、4対3の多数でトランプ氏の出馬を認めない判断を言い渡した。