ヘイリー氏支持者ら、トランプ氏対バイデン氏の再戦に「失望」隠せず 「この国はもっとできる」
(CNN) ニッキー・ヘイリー前サウスカロライナ州知事が6日、11月の米大統領選に向けた共和党候補の指名争いから正式に撤退したことを受け、一つの重要な疑問が残った。果たして同氏に投票した有権者は、本選で誰の支持に回るのか?
「今の時点で、その質問には答えられない」。バージニア州アーリントンに住むキャロル・コルバーンさんはCNNの取材に応じてそう打ち明ける。
ヘイリー氏の「熱烈な支持者」で、「新世代のリーダー」を求めるその主張に共感したコルバーンさんは、同氏が引き続き大統領選の勝利を目指すのを願っていた。そのため同氏の歴史的な選挙戦が終わりを告げるのを見るのは残念だった。
「この国には変化が必要だ。若い人々にもっと多くのことを任せなくてはならない。より年齢の高い人間としての意見だ」(コルバーンさん)
コルバーンさんを含む一部のヘイリー氏支持者は、トランプ前大統領と現職のバイデン大統領の再戦を恐れており、本選で誰を支持すればいいのか葛藤を抱えている。
多くの州で予備選が行われた「スーパーチューズデー」で15州のうち1州でしか勝利できなかったヘイリー氏は、選挙戦を中断する意向を表明。結果的にトランプ氏が共和党候補の指名を獲得することが確実になったものの、ヘイリー氏はトランプ氏への支持を明言せず、自身の支持者の票を獲得できるかどうかはトランプ氏次第だと述べていた。
来たる本選を見据え、コルバーンさんはCNNの取材に対し、米国がトランプ氏かバイデン氏かの難しい選択を迫られているとの認識を示した。
「この国は、現在与えられている選択以上のことができる。どうすれば現状を変えられるのかは分からないが」(コルバーンさん)
保守派を自認するバージニア州フェアファックス郡の有権者、ケリー・スコフィールドさんは、忠実なヘイリー氏の支持者だ。本人の選挙戦が終わっても、11月の本選では投票用紙に同氏の氏名を書く予定でいる。
「彼女の政敵にはとても投票できないから、そう決めた」とスコフィールドさん。本当に投票したい候補者は合衆国憲法を守り、礼節と品格を備えた人物だと強調した。
スコフィールドさんも、トランプ氏とバイデン氏の再戦には落胆している。両者の年齢を考えれば、副大統領候補を精査する必要が出てくるだろうと示唆した。
「皆と同じように失望している。理由は彼らの年齢と、思考能力だ」(スコフィールドさん)
スコフィールドさんの認識では、自身のようなヘイリー氏の支持者らが最終的にトランプ氏の側につくことはない。トランプ氏については、今後無党派層を引き込むのに相当苦労するとみている。
CNNがニューハンプシャー、サウスカロライナ、バージニア、ノースカロライナ、カリフォルニア各州の予備選で出口調査を行ったところ、ヘイリー氏に投票した人のうち、トランプ氏が党指名を獲得しても納得すると答えたのはわずか19%だった。