母親が10日間の休暇、置き去りにされた1歳児死亡 「究極の裏切り行為」に終身刑 米オハイオ州
(CNN) 米オハイオ州クリーブランドで生後1年4カ月の乳児が自宅に置き去りにされて死亡する事件があり、同州カヤホガ郡の裁判所が母親に仮釈放なしの終身刑を言い渡した。
検察によると、クリステル・キャンデラリオ被告は昨年6月、10日間の休暇を取り、娘のジェイリンちゃんをベビーサークルに入れ、数本のミルクだけを置いて自宅を出た。
隣人の防犯カメラはジェイリンちゃんが泣き叫ぶ声をとらえていたが、キャンデラリオ被告はその頃、友人の男性と一緒にプエルトリコにいた。
ビーチで数日間過ごし、デトロイトに立ち寄った後、16日に帰宅したキャンデラリオ被告は、ジェイリンちゃんが死亡しているのを発見した。
検察や警察によると、ジェイリンちゃんは糞尿(ふんにょう)まみれのマットレスの上に横たわっていた。やせ細って目は落ちくぼみ、唇は渇き、口や爪に便が付着していた。体重は2カ月前に比べて3キロ以上減っていた。
クリステル・キャンデラリオ被告は毎日許しを求めて祈っていると法廷で述べた/WOIO
キャンデラリオ被告は殺人罪や子どもを危険にさらした罪を認めた上で、許しを求めて毎日祈っていると主張。神とジェイリンちゃんは許してくれると信じると語り、「自分の行為を正当化するつもりはない。けれど私がどれほど苦しんで、どんな思いをしてきたかは誰にも分からない」と訴えていた。
カヤホガ郡裁判所のブレンダン・シーハン裁判官は18日の量刑言い渡しの中で、キャンデラリオ被告の行為を「究極の裏切り」と位置付け、同被告は自分の子どもを何日もの間「小さな監獄」に閉じ込めたと指摘。「電話1本で救うことができたのに、自分の子どもが便を食べて生き延びようとしている間、自身はビーチで過ごしていた」と断罪した。