トランプ氏、バイデン氏に対する優勢を維持 CNN世論調査
(CNN) 11月の米大統領選に向け、民主党の現職、バイデン大統領と共和党候補のトランプ前大統領がそれぞれ2期目のホワイトハウス入りをかけてしのぎを削るなか、CNNの世論調査でトランプ氏が優勢を維持しているとの結果が出た。
調査は18日から23日かけ、全米で無作為に選んだ成人1212人を対象に、調査会社SSRSがオンラインまたは電話で実施した。対象者のうち967人が有権者登録を済ませていた。誤差の範囲はプラスマイナス3.4パーセントポイント。
登録済み有権者のうち、両候補の対決でトランプ氏を支持すると答えた人は、1月の前回調査と同じ49%。バイデン氏を支持する人は、前回の45%とほぼ同じ43%だった。
トランプ氏の大統領在任期間については、成功だったと評価する人が全体の55%、失敗との評価が44%だった。2021年1月に連邦議会議事堂襲撃事件の後、トランプ氏が退任する直前の調査では、55%が失敗と評価していた。
一方、バイデン氏のこれまでの在任期間を失敗とみる人は61%に上り、成功との評価は39%にとどまった。22年1月の調査では失敗が57%、成功が41%だった。
この回答を党派別にみると、共和党支持者の92%はトランプ氏が成功を収めたと答えたのに対し、民主党支持者でバイデン氏に同様の評価を下したのは73%だった。
バイデン氏のこれまでの業績をめぐっては、特に雇用の分野で支持しないとの回答が60%、支持を表明した人は40%で、1年前あまり前の調査とほぼ同じ割合だった。同氏の最大の強みとされる医療政策も、支持する人は45%にとどまっている。
最大の弱みとなっているガザ紛争への対応を支持すると答えた人は28%で、不支持が71%に上った。不支持の回答は35歳未満の若年層で81%、民主党支持者の間でも53%を占めている。
登録済み有権者に対し、大統領選の投票で重視する点を尋ねた質問には、経済が極めて重要と答えた人が65%と、20年初めの40%、16年のこの時期に実施した調査の46%を大きく上回った。
米国の経済状況が悪いと答えた人は、全体の70%を占めている。
大統領選に向けた争点としてはもうひとつ、民主主義の防衛を極めて重要とみる回答が58%と半数を超えた。移民政策と防犯、銃政策(各48%)、医療(43%)、人工妊娠中絶(42%)、連邦最高裁判事の任命(39%)がこれに続く。
一方、極めて重要な争点に選んだ人が少なかった項目は外交政策(33%)、気候変動問題(27%)、イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘(26%)、学生ローン問題(24%)だった。
バイデン、トランプ両氏とも好感度は引き続き低く、バイデン氏に対しては58%、トランプ氏には55%の有権者が好感を持てないと答えた。
年代別にみると、35歳未満の若年層でバイデン氏の支持率が40%、トランプ氏が51%と、前回よりも差が広がっている。
有権者全体の中で、バイデン氏に投票する可能性はまったくないと答えた人は52%、トランプ氏について同様に答えた人は47%で、昨年秋の調査と同様の割合だった。