全米各地の大学で卒業式 反イスラエル抗議デモの逮捕者2100人に
(CNN) 全米各地で反イスラエルの学生デモが激化するなか、今週末は多くの大学が卒業式を迎えた。デモをめぐる逮捕者は、これまでに計2100人を超えた。
ミシガン大学では4日、デモ隊が短時間ながら卒業式を妨害し、会場から排除された。大学当局者によると逮捕者は出なかった。
バージニア大学の構内では同日午後、警察がデモ隊を排除し、テントを撤去した。CNN提携局のビデオには、暴徒鎮圧用の装備に身を固めた警官らがデモ集団に迫り、さらにテントの列へ向かう場面が映っている。デモ参加者らが警官に拘束される姿も見える。
南カリフォルニア大学は先月、卒業式で総代を務めるイスラム教徒の学生によるスピーチを中止し、さらに卒業式自体の中止を発表していた。大学当局者がCNNに語ったところによると、9日に家族との卒業祝賀会を開催する予定に向けて警備を強化し、ロサンゼルス市警(LAPD)に警官の配備を要請しているという。
英国やアイルランドの大学でも、イスラエルの攻撃を受けるパレスチナ自治区ガザ地区住民との連帯を示すデモが続き、一部のキャンパスには米各地の大学と同じようなテントが設営されている。
英ロンドン大学ゴールドスミス校では3日、学生主導の親パレスチナ団体がX(旧ツイッター)への投稿で、学部図書館にテントを張った学生らの要求を大学側が受け入れたと発表した。
アイルランドでは名門ダブリン大学トリニティ・カレッジの学生らが、国宝に指定されている聖書の手写本「ケルズの書」を所蔵する図書館の前にベンチを積み上げ、バリケードを築いた。