トランプ氏「口止め料」裁判、元側近が証言

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トランプ氏の「口止め料」裁判で、同氏の元側近のホープ・ヒックス氏が証言に臨んだ/Jane Rosenberg via CNN Newsource

トランプ氏の「口止め料」裁判で、同氏の元側近のホープ・ヒックス氏が証言に臨んだ/Jane Rosenberg via CNN Newsource

(CNN) トランプ前米大統領がポルノ女優への不倫口止め料支払いに伴ってビジネス記録を改ざんしたとして起訴された訴訟で、トランプ氏の選対の報道官やホワイトハウスの首席報道官を務めたホープ・ヒックス氏が3日、証言を行った。元上司から数メートルの距離に座り、トランプ氏が女性蔑視発言を連発した過去のテレビ番組「アクセス・ハリウッド」のテープがもたらした影響や、口止め料支払いの件に絡むトランプ政権の反応について説明した。

ヒックス氏は見るからに緊張しており、検察からの質問に答えた2時間以上の大半でトランプ氏と視線を合わせるのを避けていた。検察が質問を終え、トランプ氏側の弁護士が質問に立つとヒックス氏は泣き始め、その場の状況に圧倒されたようだった。同氏の証言は短い休憩の後で終了した。

ヒックス氏の証言中、検察は陪審員らに「アクセス・ハリウッド」のテープの文字起こしを見せた。このテープで当時のトランプ氏の選挙陣営は多大な影響を被り、同氏は2016年11月の大統領選に向け、ポルノ女優のストーミー・ダニエルズ氏に対する口止めについての懸念を高めたとされる。

ヒックス氏の証言のほとんどは、大統領選を間近に控えた16年10月時点のトランプ氏陣営での役割に集中していた。ヒックス氏は検察から「アクセス・ハリウッド」のテープの影響について問われ、「テープは痛手だった。状況は危機的だった」と答えた。

ヒックス氏は、テープの件が初めて公になった後、他の幹部数人とトランプ・タワーでテープについてトランプ氏に話したと述べた。その中にはトランプ氏の顧問のスティーブ・バノン氏、陣営責任者を務めたケリーアン・コンウェー氏、娘婿のジャレド・クシュナー氏らがいた。

ヒックス氏の証言によれば、当初トランプ氏は自分が言いそうな内容には思えないと話していた。しかし実際にテープを視聴すると動揺していたという。

女性票に与える影響について「その時点では」心配しなかったというヒックス氏だが、数時間後か翌日にはそうした懸念が頭をよぎったと証言した。

その上でトランプ氏については、「誰を侮辱する意図もなかった」「本人にとっては、男性2人が交わすごく標準的なやり取りという感覚だったのだと思う」と語った。

ヒックス氏は、18年にトランプ氏の元顧問弁護士のマイケル・コーエン氏がダニエルズ氏に口止め料を支払ったという報道が浮上した際のホワイトハウス内部の反応について問われた。コーエン氏は当初、トランプ氏の関知しないところで支払いを行ったと主張していた。

ヒックス氏の証言によると、トランプ氏がヒックス氏に口止め料について説明したのはコーエン氏が米紙ニューヨーク・タイムズに声明を発表した後だった。その際、コーエン氏は自分の意思で口止め料を支払ったと告げられたという。

検事は皮肉を込め、コーエン氏の性格上トランプ氏のために「親切心から」口止め料を支払うように思えたかと尋ねた。

ヒックス氏はこれに対し、「マイケルの性格からは考えられないだろう」「マイケルが特段に寛大で私心のない人物だとは認識していなかった」と答えた。

またトランプ氏からは、口止め料支払いの発覚が大統領選のある20年ではなく18年でよかったと告げられたと証言した。自分自身は支払いなどについて直接は知らなかったとも述べた。

裁判はこの後6日に再開し、新たな証人が証言台に立つ予定。

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