トランプ氏「口止め料」裁判、元顧問弁護士に反対尋問

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
出廷したトランプ前大統領=14日、米ニューヨーク市/Michael M. Santiago/Pool/Reuters via CNN Newsource

出廷したトランプ前大統領=14日、米ニューヨーク市/Michael M. Santiago/Pool/Reuters via CNN Newsource

(CNN) トランプ前米大統領がポルノ女優への不倫口止め料支払いに伴ってビジネス記録を改ざんしたとして起訴された訴訟で、トランプ氏の元顧問弁護士のマイケル・コーエン氏に対する反対尋問が14日に行われた。トランプ氏の弁護士を務めるトッド・ブランチ氏は、コーエン氏自身の過去の発言を多数引用することで、コーエン氏が信用に足らない人物であることを陪審員に印象づけようとした。

約2時間の反対尋問の間、トランプ氏はほとんど何の反応も示さなかった。

ブランチ氏は、コーエン氏がまだトランプ氏の忠実な黒幕だった時期に口にしたトランプ氏に対する数々の賛辞に言及。またトランプ氏と敵対して以降、コーエン氏が書籍やポッドキャストで金銭的な利益を得ていることも指摘した。

ブランチ氏の意図は陪審員に対して、コーエン氏がトランプ氏を憎悪し、復讐(ふくしゅう)に躍起になっている人物だと印象づけることにあった。一方でトランプ氏を利用して金を稼ぎ、自身への実刑判決を再検討させようと試みていた人物でもあると強調した。

ブランチ氏が尋問の材料に事欠くことはなかった。コーエン氏はトランプ氏に関する2冊の書籍を執筆し、数百回分のポッドキャスト番組の録音では毎回トランプ氏に言及していた。

2020年のポッドキャスト番組について、ブランチ氏はコーエン氏が辛辣(しんらつ)な表現でトランプ氏のことを批判していたかどうか、本人の発言をそのまま引用する形で質問。コーエン氏は「私が言いそうなことだ」と答えた。

さらに同年の同じ番組内で、放送禁止用語を交えながら「ドナルド・トランプには本当に刑務所に入ってほしい」と発言したかどうか問われると、コーエン氏は番組内でなら言いそうに思えると回答した。

その後、ブランチ氏の要請でコーエン氏、判事、弁護士、トランプ氏は、この番組の音声をヘッドホンで聴いた。

続いてブランチ氏は、コーエン氏が著書やポッドキャスト、さらには半年前に立ち上げた動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」のアカウントでいくら収入を得たか尋ねた。これに対する答えは、18年に弁護士資格を失って以降、トランプ氏への攻撃で生計を立てていたというものだった。コーエン氏はこの年、口止め料支払いに絡む選挙資金法違反などの罪で有罪を認めている。

コーエン氏への反対尋問は16日に再開する。ブランチ氏は引き続き、この裁判におけるコーエン氏の主張が信用できないものだと陪審員に訴えるとみられる。

17日目に入ったトランプ氏の口止め料支払いに関する裁判だが、先週から法廷には共和党の政治家がトランプ氏の応援に駆けつけている。

14日はこれまでで最大の人数が集まり、裁判を傍聴した。その中には今秋の大統領選での副大統領候補とも目されるノースダコタ州のダグ・バーガム知事、マイク・ジョンソン下院議長、フロリダ州のバイロン・ドナルズ、コリー・ミルズ両下院議員、トランプ氏と大統領候補の指名争いを演じたビベック・ラマスワミ氏らの姿があった。

メールマガジン登録
見過ごしていた世界の動き一目でわかる

世界20億を超える人々にニュースを提供する米CNN。「CNN.co.jpメールマガジン」は、世界各地のCNN記者から届く記事を、日本語で毎日皆様にお届けします*。世界の最新情勢やトレンドを把握しておきたい人に有益なツールです。

*平日のみ、年末年始など一部期間除く。

「トランプ前大統領」のニュース

Video

Photo

注目ニュース

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]