バイデン氏次男、銃購入に絡む罪での裁判始まる
デラウェア州ウィルミントン(CNN) バイデン米大統領の次男ハンター・バイデン氏が銃に絡む犯罪で訴えられた裁判が3日、デラウェア州ウィルミントンの裁判所で始まった。現職大統領の子どもが裁判にかけられるのは、米国の歴史上初めて。
ハンター氏は薬物を乱用していた時期に違法に銃を購入し、所持していた罪に問われている。これは連邦法に違反する行為だが、本人は無罪を主張している。
ハンター氏は現在、アルコールとコカインの中毒からの回復期にある。
裁判初日は12人の陪審員の選定が行われた。陪審員の候補者らは、刑事司法制度の政治問題化や銃に関連する法律をどのように考えているか、また中毒に苦しむ人々との関係についての質問に答えた。
最終的に男女6人ずつの陪審員が選ばれた。CNNが確認したところ、黒人が多数派を占めている。
冒頭陳述は現地の4日午前9時に行われる予定。検察はハンター氏が2018年10月、薬物の常用者でありながらウィルミントンの銃器店で拳銃1丁を購入したとの主張を説明するとみられる。
これに対し弁護側は、ハンター氏を起訴したデービッド・ワイス特別検察官の動機が現大統領への政治的先入観にあったと主張。裁判自体への反論を展開している。
バイデン氏は息子の裁判について異例の声明を発表。「私は大統領であると同時に一人の父親でもある」とし、妻のジル氏共々ハンター氏を愛しており、現在の息子を誇りに思っていると述べた。
この日73歳の誕生日を迎えたジル氏は裁判を傍聴し、閉廷するまでハンター氏から数メートルの席に座り続けた。