トランプ氏の機密文書裁判、判事が起訴を棄却
(CNN) トランプ前米大統領が機密文書を持ち出したとして起訴された事件で、フロリダ州連邦地裁のキャノン判事は15日、訴えを棄却する衝撃の決定を下した。
決定について説明した93ページの文書の中で、キャノン氏は起訴を行ったジャック・スミス特別検察官の指名が憲法に違反すると述べた。トランプ氏の機密文書に対する扱いが実際に不適切だったのかどうかは明言しなかった。
トランプ氏が2020年に任命したキャノン氏による上記の決定は、共和党全国大会の初日というタイミングで下された。現在全米は、週末にかけ発生したトランプ氏の暗殺未遂事件で揺れている。
裁判自体が大統領選前に行われる公算は極めて小さかったものの、法律専門家の多くは、機密文書に絡む当該の訴訟について、トランプ氏が起訴された4件の中で最も強力な訴訟だとの見解を示していた。
トランプ氏は自信のSNS、トゥルース・ソーシャルに、棄却が「最初の一歩」になるべきだと投稿。他の訴訟も同様に棄却されることを求め、これらの訴訟は「政治的な攻撃」だと主張した。
ホワイトハウスにコメントを求めたところ、司法省に問い合わせるよう返答があった。スミス氏の事務所にコメントを求めたが、現時点で返答はない。
スミス氏は昨年、トランプ氏が機密文書をホワイトハウスから持ち出し、政府による回収に抵抗したとして同氏を起訴した。トランプ氏は無罪を主張していた。