トランプ氏、副大統領候補にJ・D・バンス上院議員を選出
(CNN) トランプ前米大統領は15日、J・D・バンス上院議員(オハイオ州選出)を副大統領候補に選出した。舌鋒(ぜっぽう)鋭くトランプ氏を批判していた立場から一転、トランプ氏のポピュリスト(大衆迎合)的な政策を受け入れたバンス氏をさらに引き上げた。
トランプ氏は自身のSNS「トゥルース・ソーシャル」に「熟慮と熟考を重ね、他の多くの素晴らしい人材を考慮した結果、副大統領の地位を引き受けるのに最もふさわしい人物は偉大なオハイオ州のJ・D・バンス上院議員だと判断した」と述べた。
バンス氏の指名は共和党全国大会の初日に行われた。トランプ氏は週末、ペンシルベニア州バトラーでの選挙集会で暗殺を切り抜けたばかり。事情に詳しい情報筋によると、バンス氏は13日、集会前にフロリダ州の邸宅「マール・ア・ラーゴ」でトランプ氏と面会していた。
バンス氏はベンチャーキャピタリストで、ベストセラーになった自伝「ヒルビリー・エレジー」の著者でもある。激戦となった共和党予備選でトランプ氏の支持を受け、2022年に上院議員に選出された。
バンス氏は16年大統領選ではトランプ氏を決して受け入れない「ネバー・トランプ」運動を主導し、トランプ氏に公然と反対した記録も多々残っている。
CNNは以前、バンス氏が16~17年にトランプ氏やその政策を酷評したツイートに「いいね」を付けたことを報じていた。
しかしバンス氏は22年、オハイオ州上院予備選でトランプ氏の支持を獲得。「MAGA(米国を再び偉大に)」運動の中心人物という新たなイメージをまとおうとマール・ア・ラーゴでトランプ氏と面会したり、FOXニュースに出演したりしたバンス氏の取り組みが結実した。