ハリス氏の大統領選出馬、民主党の一部重鎮が沈黙を保つ理由は
(CNN) 米国のバイデン大統領が大統領選からの撤退を表明し、後継としてハリス副大統領を推薦したが、民主党指導部は今のところ、ハリス氏を大統領候補とすべきかについて見解を明らかにしていない。これは、有権者に対して立候補の押し付けが早すぎるとの印象を与えることを避けるためだという。情報筋2人が明らかにした。
バイデン氏が大統領選からの撤退を表明し、ハリス氏を推薦してから数時間で、民主党議員数十人が公にハリス氏への支持を表明した。
ただ、指導部重鎮は支持を公にしていないほか、一部議員からは、大統領候補指名獲得の手続きをオープンな形で行うよう求める声が出ている。党指導部は今、バイデン氏の歴史的な決断を受けて、どの派閥も離反することなく新たな候補者を擁して党が団結することを望んでおり、微妙なバランス調整に直面している。
上院民主党トップのシューマー院内総務と下院民主党トップのジェフリーズ院内総務はバイデン氏の発表後、バイデン氏を称賛したものの、明示的にハリス氏に言及することはなかった。
シューマー氏は声明で、バイデン氏について、偉大な大統領であり偉大な議会指導者であるだけでなく、人間としても素晴らしいと称賛。「この決断はもちろん簡単なものではなかったが、バイデン氏は再び、国、党、そして我々の将来を第一に考えた」と述べた。
ジェフリーズ氏は、バイデン氏を「米国史上、最も功績があり影響力を持つ指導者の一人」と形容し、バイデン氏が知性と品格、威厳を持って国を導いたおかげで、現在の米国はより良い場所となったとし、謝意を示した。
オバマ元大統領もバイデン氏をたたえたが、やはりハリス氏には言及していない。
オバマ氏は「今後数日にわたり、我々は未知の領域を航海することになる。しかし、党の指導者たちが作り出すプロセスから優れた候補が出てくることを確信している」と述べた。