自称「自由の戦士」 トランプ氏を狙った容疑者の実像は

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キーウでウクライナでの戦争により死亡した外国人を追悼するラウス容疑者=22年4月/Efrem Lukatsky/AP/File

キーウでウクライナでの戦争により死亡した外国人を追悼するラウス容疑者=22年4月/Efrem Lukatsky/AP/File

22年4月には実際にウクライナ入りしていた。だがウクライナ陸軍司令部の外国人部隊担当者はCNNに、同容疑者からオンラインで何度かメッセージを受け取ったことを確認したうえで、その文面は「妄想」にすぎなかったと指摘。返信すべき内容ではなく、本人が部隊に参加した事実もないと述べた。

22年にウクライナでラウス容疑者にインタビューしたというジャーナリストによると、同容疑者は入隊を拒否された後、首都キーウに外国人戦死者の追悼場所を設け、毎日通っていた。同ジャーナリストは「話していると、明らかに普通の人ではなかった。熱狂的という表現が合っているかもしれない。とにかく思い込みが非常に激しかった」と振り返る。

外国人部隊に参加していたというある米国人は、同容疑者に正式な手続きを経るよう何度も勧めたが、本人は耳を貸さなかったと話した。

ラウス容疑者は昨年、「ウクライナの勝てない戦争」と題した本を書いたとみられ、電子版を2ドル99セント(現在のレートで約420円)で売り出していた。この本の中でトランプ氏を「愚か者」などと非難し、かつて支持したことを「判断ミスで大間違い」だったと認めている。

出身地のノースカロライナ州では、25歳だった1991年、強姦(ごうかん)犯を取り押さえたとしてニュースになっていた。ところがその後、2002年に機関銃を持って店舗に立てこもり、重罪容疑で逮捕されたほか、薬物や盗難車両に絡む軽罪に問われ、金銭トラブルで何度か訴えられた記録がある。

ハワイに移り住んでからはホームレスの問題に取り組んで地元紙に取り上げられたり、編集部に書いた手紙が掲載されたりした。今年のホノルル市長選では、一時期出馬に意欲を示していた。

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