トランプ氏暗殺未遂、容疑者の経歴を捜査 警備態勢に疑問も
(CNN) 米連邦捜査局(FBI)は、15日に米フロリダ州のゴルフ場でプレーしていたトランプ前大統領を狙ったとみられる暗殺未遂事件の捜査を進めており、容疑者に関する情報を集めている。
米大統領警護隊(シークレットサービス)のロナルド・ロウ長官代行は16日、トランプ氏に提供している警備水準について擁護した。新たな暗殺未遂事件によって、シークレットサービスがトランプ氏を適切に保護できるのかどうかについて、改めて疑問が出ている。
事件は15日午後1時半ごろに発生した。シークレットサービスの要員が、トランプ氏がプレーしていたゴルフ場の5番ホールと6番ホールの間のフェンスから、照準器付きのライフルの銃身が突き出しているのを発見した。
16日に公開された起訴状によれば、ライアン・ウェズリー・ラウス容疑者の携帯電話のデータからは、容疑者が発見された周辺で、約12時間過ごしていた可能性があることが示唆されている。
パームビーチ郡の保安官によれば、シークレットサービスの要員が容疑者に向けて発砲した。容疑者はトランプ氏から約450メートル以内にいた。保安官によれば、容疑者は発砲していない。シークレットサービスもトランプ氏は容疑者の照準線にはいなかったと明らかにした。容疑者は現場から車で逃走したが、目撃者に見られていた。マーティン郡の保安官が車両を止め、容疑者を拘束した。目撃者も容疑者を確認した。
米連邦捜査局(FBI)によれば、容疑者の経歴と単独犯かどうかについて捜査が進められている。FBIは現場の目撃者から事情聴取を行ったほか、容疑者の家族や友人にも話を聞く予定。
FBIは関係機関と連携し、容疑者の車両や携帯電話、そのほかの端末に対する捜査令状を得ようとしている。FBIによれば、容疑者はインターネット上で活動した形跡があり、全ての投稿と検索履歴が調べられている。
ラウス容疑者は、重罪の前科がありながら銃器を所持していた容疑とシリアルナンバーが消された銃器を所持していた容疑の2件で起訴された。事情に詳しい当局者によれば、さらに容疑が増える可能性がある。