米直撃の大型ハリケーン、南部5州で死者59人
(CNN) 米フロリダ州に上陸した大型ハリケーン「へリーン」に関連する死者は、南部の5州で少なくとも計59人に上っている。
へリーンは26日、5段階で上から2番目に強いカテゴリー4のハリケーンとして上陸。27日までに勢力を弱めて熱帯低気圧になったが、その後も進路上に激しい風雨をもたらした。
ノースカロライナ州の知事室は28日夜、少なくとも10人の死者が出ていると発表した。
サウスカロナイナ州の当局者らによると、同州では消防士2人を含む少なくとも20人が死亡した。
ジョージア州知事の報道官は、竜巻による死者2人を含む17人以上が死亡したと発表した。
フロリダ州のデサンティス知事は29日、新たな水死者数人を含め、死者が11人に増えたと述べた。
バージニア州のヤンキン知事は27日、倒木と建物の倒壊で1人が死亡したことを明らかにした。
ノースカロライナ州の山間部では、25日午前から27日午前までの総雨量が600ミリを超えた。
同州当局は28日午前、州西部で400以上の道路が冠水や土砂崩れで閉鎖されたままだと報告した。被災地では26日以降、5500件を超える救助要請があり、60人以上が行方不明になった。28日になっても150カ所で捜索救助活動が続いた。
甚大な被害を受けた同州西部アッシュビルの住民らによれば、街は「完全な修羅場」と化した。
サウスカロライナ州にある国立気象局(NWS)の事務所は28日夜、フェイスブックに「当所の歴史上で最悪」の出来事だと投稿した。
デサンティス氏はフロリダ州の被害状況について、昨年9月に約125年ぶりとされる勢力で同州北西部に上陸したハリケーン「イダリア」を上回る規模との見方を示した。