トランプ氏の選挙介入事件、特別検察官が新資料の全容を提示
(CNN) 米国のトランプ前大統領が2020年の大統領選の結果を覆そうとした事件を巡り、連邦検察がこれまでで最も広範な内容を扱う資料の提示に踏み切った。ジャック・スミス特別検察官が事前に提出していた当該の資料を、連邦判事が2日に開封した。
トランプ氏が再選を目指す大統領選まで数週間というタイミングで提出された165ページの資料には、スミス氏の捜査に関する詳細が記されている。この中でトランプ氏は、複数の当局者を頼りつつ、大規模な選挙不正が行われたとする言説を作り上げようとしたとされる。検察側の主張によれば、トランプ氏は不正の事実が存在しないことを知っていたという。
資料は当時のペンス副大統領とのこじれた関係にまつわる新たな詳細を含む。議事堂襲撃事件が起きた21年1月6日のトランプ氏による電話使用について、連邦捜査局(FBI)がつかんだ証拠も盛り込まれている。
連邦最高裁は今夏、トランプ氏による大統領在任中の行為の一部について免責を認める判断を下した。スミス氏が今回の申し立てで主張するのは、トランプ氏が当時取った行動は政治家の候補としてのものであって大統領としての行動ではなく、従って免責特権に基づく保護の対象とはならないという点だ。
検察は「その核心において、被告の計画は私的なものだった」「被告は仲間内の当事者と自らの陣営の仕組みを大々的に活用し、大統領選の結果を覆そうとした。活動は大統領候補者としての私的な立場に収まっていた」と主張した。
資料には大陪審やFBIの捜査で語られた有力証言の他、議事堂襲撃事件の経緯に絡む未公開の証拠が盛り込まれている。
向こう数日で新たな証拠が明らかになる可能性もある。2日提出の資料は大量の添付書類を含むが、これらはまだ開封されていない。判事は検察側と弁護側双方に対し、どれだけの添付書類が公表されるべきなのか検討するよう求めている。添付書類の中には大陪審による判断の写しや、FBIが数年がかりの捜査で実施した取り調べからの文書が含まれる。
トランプ氏のチームは、かねて資料の公開に反対してきた。同氏は2日、公開を「暗殺」と形容。前日夜に行われた副大統領候補討論会の結果を受けての措置だと、証拠を提示することなく指摘した。
自身の運営するSNS、「トゥルース・ソーシャル」に投稿されたトランプ氏の文面は以下の通り。
「民主党は司法省を武器化して私を攻撃している。私が勝利すると知っているからだ。彼らは自分たちの振るわない候補、カマラ・ハリスにてこ入れしようと躍起になっている。司法省が直近の『暗殺』に今日踏み切ったのは、昨晩の討論会で(共和党副大統領候補の)J・D・バンスが(民主党副大統領候補の)ティム・ウォルズに赤っ恥をかかせたからだ」