「カテゴリー5」のハリケーン、米フロリダ州に接近 異常な速さで発達
(CNN) 米南東部に接近している大型ハリケーン「ミルトン」が急激に発達し、現地時間の7日未明、5段階で最も強い「カテゴリー5」になった。その後も勢力を強め、米国立ハリケーンセンターによると風速80メートルを超えている。
ミルトンはフロリダ州西部のタンパベイ地域に9日に上陸する見通し。10日前に上陸した別のハリケーンの被災地を再び襲う可能性がある。
フロリダ州など米南東部は、9月26日に上陸したカテゴリー4のハリケーン「ヘリーン」で大きな被害が出ている。ヘリーンによる死者は6州で少なくとも235人に上り、過去50年で米本土を襲ったハリケーンの犠牲者としては、2005年の「カトリーナ」の1833人に次いで2番目に多い。
同州タンパのジェーン・キャスター市長は7日の記者会見で「できる限り速やかに避難を」と呼びかけ、オーランドのバディ・ダイアー市長は同日、非常事態を宣言した。
タンパ付近の高速道路は北部へ避難する住民の車で渋滞が発生。州内の空港はミルトンの上陸に備えている。タンパ国際空港は8日早朝から運航を停止し、オーランド国際空港は9日から民間機の運航を停止すると発表した。航空各社も予約の変更などを受け付けている。
専門家は急激に発達したミルトンについて、「歴史的なペースで発達している」「前代未聞という言葉でしか形容できない」「発達の速さは異常」「伝説的かつほぼ前代未聞でしかない」などとSNSで指摘している。