バイデン氏と距離置くハリス氏、明確に距離を示すほど好感度は上昇 米大統領選

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ハリス副大統領とバイデン大統領。本選を控え、ハリス氏がバイデン氏との距離感に苦慮している/Getty Images

ハリス副大統領とバイデン大統領。本選を控え、ハリス氏がバイデン氏との距離感に苦慮している/Getty Images

(CNN) 大統領選を来月に控え、ハリス副大統領の側近らは選挙活動でバイデン大統領との距離をどれだけ説得力を持って主張できるかについて依然として苦慮している。

ハリス氏はホワイトハウスでの公務でバイデン氏の側に引き戻され続け、バイデン氏は会話に加わり続けている。

ハリス氏の側近らは、同氏が大統領になったときの新たな計画や公約を発表することを検討しており、その一部はバイデン氏との明確な違いを直接示すためでもある。ハリス氏は中絶の権利や南部国境問題への取り組みに関して最近、より率直な発言をしている。

ハリス氏の顧問のひとりはCNNに対し、ただでさえ短い選挙戦でほとんど時間が残されていない中での「課題」は「投票先を決めかねている熱意の低い有権者に働きかけようとしているときにバイデン氏との違いを実際にどう伝えるか」だと語った。

顧問たちは、バイデン氏の延長として選挙活動を行うのではなく、ハリス氏自身の姿勢を主張することが効果的な立ち位置だと知っている。

ハリス氏の陣営もバイデン政権も今から選挙までの間に合同選挙イベントを約束することはないとみられる。

ハリス氏の側近らによると、ハリス氏は距離を置きたいものの、距離を置きすぎることは望んでいない。忠誠を示しつつ勝利も望んでいるという。ハリス氏は依然として、バイデン氏に頼るつもりである一方で、ハリス氏のチームの中にバイデン氏が10月の1週間をドイツとアンゴラへの急を要しない外遊に向かうことに動揺する人物はいない。もっと長期の不在を願う人さえいる。

民主党の幹部らがバイデン氏に注目する理由の一つは、バイデン氏が、わずか4週間余りで勝利するために必要な場所にハリス氏がいない、少なくともまだいないという、民主党内で広まる不安感に対する重荷になっていると見ていることだ。民主党員は2016年の選挙の記憶につきまとわれ、トランプ前大統領の攻撃的な発言、うそ、無計画、法的問題が今なお同氏への支持を揺るがすことはなさそうであることにいらだち、絶望している。

民主党副大統領候補であるティム・ウォルズ・ミネソタ州知事が選挙活動で発した「なぜなのかは分からないまま死ぬだろうが、これが誤差の範囲の戦いになるのは事実だ」という発言はこの感情を表している。

トランプ氏と共和党副大統領候補であるJ・D・バンス上院議員(オハイオ州選出)は、ハリス氏を現職の大統領に仕立て上げようとしており、過去3年間に大統領令に署名したのはハリス氏であるかのように語っている。変化を切望する疲弊した有権者、あらゆる新しい提案になぜこれまで実行しなかったのかと切り返す共和党員、そして自身が必要とする中核的な支持層の一部で支持率が上昇しているバイデン氏の間に挟まれているハリス氏がバランスを取るのは難しい。

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