米大統領選最終盤、両候補が激戦州を遊説
(CNN) 米大統領選は11月5日の投開票まで残り1週間となった。民主党候補のカマラ・ハリス副大統領と共和党候補のドナルド・トランプ前大統領による争いは近年で最も接戦の大統領選の一つとなっている。今週、両候補をはじめ、それぞれの副大統領候補や有力な支援者は大統領選の行方を決定づける激戦州へ赴き支持を訴える。
ハリス氏と副大統領候補のティム・ウォルズ氏は今週、七つ全ての激戦州を回る予定。ハリス氏は28日、ミシガン州で最も注目を集めているサギノー郡とマコーム郡で選挙戦を行い、米国の製造業を活性化する計画に注力したイベントを開催する。
ハリス氏は29日夜に首都ワシントンで大規模なイベントを計画している。場所はエリプス広場で、そこでは2021年1月6日の連邦議会議事堂襲撃事件が起きる前、トランプ氏の支持者らによる集会が開かれていた。ハリス氏は同地で、トランプ氏が国を率いる指導者としてふさわしくないと主張する見込み。ハリス氏を支援するスーパーPAC(政治活動委員会)の幹部からは、ハリス陣営のメッセージはトランプ氏に対する攻撃に集中しすぎているとの声も出ている。
トランプ氏は27日に開かれたニューヨークのマジソン・スクエア・ガーデンでの集会の後、28日にはジョージア州を訪問する。トランプ氏は数日内にペンシルベニア州とウィスコンシン州でも選挙活動を行う予定。トランプ氏の副大統領候補J・D・バンス氏は「ブルーウォール(青い壁)」と呼ばれる民主党の伝統的な票田を構成するウィスコンシン州とミシガン州を訪問する。
トランプ氏の地元であるニューヨークで開催された27日の集会では、トランプ陣営が掲げる対決的なメッセージが改めて打ち出された。トランプ氏やその支持者が現状への不満や差別的な発言を繰り返す一方、陣営はトランプ氏の経済上の実績を宣伝し、それをバイデン・ハリス政権のインフレや移民問題への対処と比較する広告を流した。