銃弾に「遅延」「追放」の文字、容疑者の捜索続く 米保険大手トップ銃撃
(CNN) 米医療保険大手の最高経営責任者(CEO)が4日、米ニューヨークで銃撃され死亡した事件で、警察は容疑者の顔写真を新たに公開するなどして行方を追っている。犯行に使用された実弾や薬きょうに「遅延」「追放」といった言葉が書かれていたことも明らかになった。
この事件では、ユナイテッドヘルスケアCEOのブライアン・トンプソン氏が、会議のためにマンハッタン中心部にあるホテルに向かって歩いていたところ、背後から近寄って来た男に銃撃され、死亡した。容疑者は犯行後、逃走した。
当局の情報筋はCNNに、被害者に向けて発射された銃弾の薬きょうに追放を意味する「depose」という言葉が書かれていたことを明らかにした。また、容疑者が銃弾の装填(そうてん)の不具合をなおそうとしていたとみられるときに押し出された銃弾に、遅延を意味する「delay」という言葉が書かれていたという。
警察は「delay、deny、defend」という言葉が保険業界でよく使われていることを指摘し、銃弾などに書かれた言葉が犯行の動機を意味しているのかを調べている。
警察は前日に容疑者とみられる人物のマスクで覆われた顔写真を公開して情報提供を呼びかけていたが、5日は新たに「指名手配中」の人物のマスクを着用していない写真を公開した。CNNは写真2枚が容疑者が滞在していたとみられるマンハッタンのホステルで撮影されたものであることを確認した。
事件を受けて、大手保険会社は経営幹部らの警護を強化している。