米ニューオーリンズの車突っ込み、容疑者が事前にスマートグラスで現場撮影
(CNN) 米ルイジアナ州ニューオーリンズの観光名所フレンチクオーターのバーボンストリートで1日未明に車が群衆に突っ込んだ事件で、容疑者の男(42)は、その数カ月前に同市を2度訪れ、メタのスマートグラスを使用して通りを撮影し、襲撃を計画していた。米連邦捜査局(FBI)が5日に明らかにした。
容疑者は昨年10月30日から数日間ニューオーリンズの賃貸住宅に滞在し、その間に自転車でフレンチクオーターを走りながら動画を撮影していたという。容疑者は11月10日にもニューオーリンズを訪れており、捜査官らはその行程の詳細をまとめている。
容疑者は襲撃の際、メタのスマートグラスを着用していたが、作動はさせていなかった。スマートグラスは容疑者が射殺されたあとに所持品から発見された。
当局は5日の記者会見で、容疑者の動きを時系列で示し、襲撃の数時間前の行動を捉えた映像を公開した。これにより容疑者の計画が明らかになった。
FBIによると、過激派組織イラク・シリア・イスラム国(ISIS)に忠誠を誓っていた陸軍退役軍人の容疑者は、1日午前3時過ぎにピックアップトラックでバーボンストリートにいた数十人の群衆に突っ込み、発砲。14人が死亡、少なくとも35人が負傷した。車両は最終的に高所作業用のフォークリフトに衝突し、容疑者は警察との銃撃戦で死亡した。
この大量殺人事件により、市がバーボンストリートをどのように警備していたのか、大型トラックが米国で特に歩行者の多い通りにどうやって乗り入れることができたのかという疑問が浮上した。
ニューオーリンズ警察はCNNに対し、詳細は明かせないとしながらも、二つのパレードで始まる6日からのカーニバルパレードシーズンに向けて「包括的な保安計画」を策定していると語った。