7月のテロ犠牲者325人、過去2年間で最悪の水準 イラク
バグダッド(CNN) イラク内務省は1日、7月にテロなどに巻き込まれ死亡した人の数が325人に上ったと発表した。これは死者426人を出した2010年8月以降、最悪の数字だという。
うち一般市民は241人で、兵士は44人、警察官は40人だった。負傷者は2倍近い697人に上った。
死者のうち123人は、7月23日に起きたイスラム系過激派による連続テロの犠牲者だ。この日、7つの州で35件のテロ攻撃が行われ、国際テロ組織アルカイダ系の武装勢力「イラク・イスラム国」が犯行声明を出した。
発表された死者数には「テロリスト」の分は含まれていない。政府発表によれば、7月に50人のテロリストが死亡し、300人が拘束されたという。
7月31日にも各地で連続テロが発生し、20人が死亡、100人がけがをした。1日には警察の検問所2カ所が襲われ、警官5人が死亡している。
イラクにおけるテロや武力衝突は、イスラム教スンニ派とシーア派の対立が激化した06~07年をピークに大きく減少していた。だが宗派間の緊張や政治の混迷が続くなか、一般市民や治安関係者を狙った攻撃は後を絶たない。