ウガンダの隣国コンゴでもエボラ出血熱発生、10人が死亡 WHO
(CNN) 世界保健機関(WHO)は21日、アフリカのコンゴ(旧ザイール)でエボラ出血熱のため10人が死亡したと発表した。
WHOによれば、20日の時点で同国東部のオリエンタル州で2人の感染が確認され、13人に感染の疑いがあるとされていた。死者10人のうち8人は同州イシロ地区の患者で、うち3人を医療従事者が占めるという。
同国保健省は特別チームを立ち上げて感染対策に乗り出し、WHOや国連児童基金(ユニセフ)、国境なき医師団、米疾病対策センター(CDC)の協力を得て対応に当たっている。
オリエンタル州と国境を接する隣国のウガンダでは、7月初旬以来、24人がエボラ出血熱に感染または感染した疑いがあり、このうち16人が死亡。衛生当局が対応に乗り出し、WHOは同国と国境を接する各国に対して警戒を呼びかけていた。ウガンダで感染が確認されたのは、8月4日に隔離された患者が最後だという。
WHOによれば、コンゴとウガンダで発生したエボラ出血熱はそれぞれウイルス株が異なることから、関係はないとみられる。エボラ出血熱のウイルスには5種類の株が存在する。いずれも感染力が高く、体液などを通じて身体感染する。
エボラ出血熱のウイルスは1976年にコンゴで初めて見つかった。感染すると発熱、嘔吐、下痢、腹痛、頭痛などの症状が出て、口腔部や消化管からの出血を伴うこともある。