エボラ出血熱、典型症状なく発見遅れる ウガンダ当局
(CNN) ウガンダ西部で発生しているエボラ出血熱は、患者に出血など典型的な症状がみられず、発見が遅れたことが分かった。オンドア保健相が29日、CNNに語った。
患者の症状は発熱や嘔吐(おうと)が中心だという。同保健相は、エボラウイルスの中でも比較的「穏やか」な型との見方を示し、治療すれば命は救えると強調した。
世界保健機関(WHO)によると、30日までにWHOと米疾病対策センター(CDC)、ウガンダ保健省の共同チームが現地キバレ県に入った。CDCからは現地スタッフに加え、新たに5人が派遣される予定。国際NGO「国境なき医師団」も、同県内の病院で隔離センターの設置に協力している。
保健当局によると、これまでに20人の感染が報告され、このうち14人が死亡した。WHOによれば、死者のうち9人は同じ世帯の家族だった。また死者の1人は、患者の治療にあたっていた医療要員の女性だった。
WHOによると、30日朝の時点で2人が入院中だが容体は安定しているという。1人は死亡した医療要員に付き添っていた親族(38)で、もう1人は死亡した別の患者の埋葬に参加した女性(30)だという。
保健当局が住民に警戒を呼び掛けたことなどを受け、WHOは、エボラ出血熱の発生を原因とする同国への渡航制限は推奨しないと発表した。