アフガン国軍、兵士を大量除隊処分 外国人部隊への襲撃増加で

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アフガニスタンの町をパトロールする米兵

アフガニスタンの町をパトロールする米兵

(CNN) アフガニスタンに駐留する北大西洋条約機構(NATO)主導の国際治安支援部隊(ISAF)がアフガン人治安部隊に襲撃される事件が相次いでいる問題で、アフガン国防省は5日、国軍兵士数百人を除隊処分としたと発表した。

アフガニスタン国防省の広報官、ザヒル・アジミ将軍は「捜査に基づき、アフガニスタン軍の兵士数百人に対して身柄を拘束または除隊処分にした」と述べた。

アジミ将軍によれば、アフガン政府はISAFと協力して捜査に着手。「大統領と国防省はこの件を強く憂慮している」と述べた。

ISAFによれば、アフガン警察や国軍の制服を着た人々にISAFの兵士が襲撃される事件は今年に入って35件起きており、45人が死亡した。最初に同種の事件が起きた2007年以降では、76件の襲撃により114人が殺害されたという。

この問題ではISAFが2日、米特殊部隊によるアフガン地方警官の訓練を一時中断すると発表している。

ISAFのテリー中将は「大統領をはじめとするアフガン首脳部は全員この問題の重大さを理解し、防止に取り組んでいる」と述べた。また、入隊希望者の身元調査と審査を強化するための措置も始まったという。

テリー中将によれば、当局の見方ではタリバーンなどの反政府勢力との関係があるのはこうした事件の4件に1件。残りは個人的な恨みや動機が不明なものだという。

もっともアフガン政府の取り組みには懐疑的な見方もある。

シンクタンク「チャタム・ハウス」のアナリスト、ガレス・プライス氏は「こうした措置は初めてだ」と指摘する。事件が続発してようやく、当局は襲撃犯の「(身元を示す)書類に問題があったり、きちんと審査されていないこと」に気づいた。だから今回の大量処分は、治安権限移譲のプロセスが遅れる要因になりかねないとの見方を示す。

また、事件の続発に「対応している姿勢を示すため」にすぎない可能性もあるとプライス氏は指摘した。

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