中国各地で反日デモ 北京の大使館に数千人押し寄せる
北京(CNN) 日本政府の尖閣諸島国有化に抗議する反日デモが、中国各地へ広がっている。北京の日本大使館前には15日、数千人が押し寄せ、びんや卵を投げ付けた。
大使館前には若者を中心としたデモ隊が結集。警察、警備要員が出動するなか、国旗や毛沢東・元国家主席の肖像を掲げ、日本の「帝国主義」を非難するスローガンを叫んだ。
北京のほか多数の都市でもデモが実施され、一部の参加者が暴徒化した。中国のインターネット交流サイト(SNS)の画像やメッセージは、日本食品店やレストランを襲い、日本車を破壊する群衆の姿を伝えている。日本のメディアは、中国に滞在する日本人への襲撃が相次いでいると報じた。
中国外務省の報道官は14日、中国にいる日本人の安全は「法により守られる」と述べていた。これに対し、中国政府がデモを主導しているとする声や、警官が通行人にデモ参加を促したとの指摘も聞かれた。
ただ、中国側には大規模デモの暴走を懸念する動きもみられる。15日夜には国営メディアが暴力を非難する論説を掲載して自制を呼び掛け、一部の都市は芸能、スポーツ関係のイベントの中止を発表した。