英王子が着任した基地に攻撃、米兵2人が死亡 アフガン南部
(CNN) 米国防総省当局者などは15日、アフガニスタン南部ヘルマンド州にある米英の共同基地で同日未明、小火器やロケット弾を用いた攻撃があり米海兵隊隊員2人が死亡、兵士3~4人が負傷したと述べた。
襲われたのは米軍のレザーネック基地と英軍のバスティオン基地。この英軍基地には1週間前、ヘンリー英王子が攻撃型ヘリコプター「アパッチ」の操縦士として着任していた。英国防省によると、任務期間は4カ月。
アフガンで治安維持に当たる北大西洋条約機構(NATO)主導の国際治安支援部隊(ISAF)の報道担当者は15日の攻撃で同王子が危険にさらされるような事態は決してなかったと述べた。
同王子のアフガン従軍が判明した後、同国の反政府武装勢力タリバーンは王子を殺害するあらゆる手段を講じるとも宣言していた。15日の攻撃にタリバーンが関与しているのかは不明。ヘルマンド州はタリバーンの拠点の1つ。
ISAFの報道担当者によると、15日の攻撃で、武装勢力は同基敷地外の警備ラインを突破した可能性があるとしている。ISAFはただ、基地が直接的な攻撃を受けたわけではないとも述べた。
中東などのイスラム教国では現在、米国で制作したとされるイスラム教の預言者ムハンマドをやゆしたとされる映画への抗議デモや米外交公館への襲撃事件が多発しているが、ISAFは基地周辺でここ数日、デモなどは起きていないとも述べた。