南ア資源企業、スト中の鉱山労働者1.2万人解雇
(CNN) プラチナ生産世界最大手アングロ・アメリカン・プラチナム(アムプラッツ)は5日、南アフリカのルステンブルクにある同社の鉱山で3週間前からストライキを行っていた従業員のうち、懲戒委員会への出席を拒否した約1万2000人を解雇したと発表した。
同社は声明で、「従業員に仕事に戻るよう繰り返し求めてきたが、出勤者数は全体の2割に満たない状態が続いている。現在、ルステンブルクで行っている採掘作業のうち4カ所が人手不足で、最低限のサービスしか行えない状態だ」としている。
しかし、与党アフリカ民族会議(ANC)青年同盟のロナルド・ラモラ副議長は「(従業員の解雇は)極めて不合理で、受け入れられない」とアムプラッツを非難した。
アムプラッツの鉱山では、4日に採掘現場近くの山に集結しようとした100~150人のデモ隊が警官隊と衝突した。デモ隊にはスト中の鉱山労働者の他に、ストの支援者や地元住民が含まれていたと見られる。警察は、デモ隊が解散命令に従わなかったため、放水銃、催涙ガス、ゴム弾などで鎮圧した。
南アフリカでは8月にも、英資源大手ロンミンのマリカナ鉱山でデモ隊と警官隊が衝突し、34人が死亡した。当局は鉱山労働者270人を殺人の疑いで起訴したが、その後起訴を取り下げた。先月、労働者が22%の賃金増を受け入れ、数週間に及んだストは終結した。