中国、シリア情勢の「政治的解決」促す ブラヒミ特使と会談

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シリア問題について協議したブラヒミ特使(左)と楊外相=10月31日、北京

シリア問題について協議したブラヒミ特使(左)と楊外相=10月31日、北京

(CNN) 内戦が続くシリア情勢をめぐり、国連とアラブ連盟の特使を務めるブラヒミ氏は31日、北京を訪れて楊潔チ(ヤンチエチー)外相と会談した。中国側は、停戦の呼びかけや政治的解決に向けた対応、国際人道支援などの提案を示した。

国営新華社通信によれば、楊外相は「公正で平和的かつ適切な」解決に向け、世界の大国と連携する意向を表明。一方で、シリアの未来は国民が決めることであり、同国の主権や領土の保全は尊重しなければならないとして、「唯一の現実的な選択肢は政治的解決だ」と語った。

シリアではブラヒミ氏の調停で、イスラム教の宗教行事「犠牲祭」の期間中となる26~29日の停戦で政府と反体制派が合意。しかしその後も戦闘はやまず、停戦は実現しなかった。

ブラヒミ氏は31日、シリアの複雑な状況を打開するためには政治的解決のみが唯一現実的な対応だと述べ、「政治的解決に向けた条件を整えるため、関係者すべてが戦闘や暴力を停止する必要がある」と訴えた。

中国とロシアは国連安全保障理事会でシリア制裁決議案に対して拒否権を行使してきた。ブラヒミ氏は29日にロシアでも会談を行っている。

シリアではこの日も衝突が続き、反体制派によると、31日だけで少なくとも67人が死亡した。首都ダマスカス周辺や商業都市アレッポでは戦闘機が反体制派を攻撃。一方、ダマスカス郊外では爆弾が爆発して11人が死亡する事件があり、反体制派が犯行を認めている。

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