パキスタン、タリバーン9人を釈放 和平交渉への協力を期待
(CNN) パキスタンは同国で拘束していたイスラム武装勢力タリバーンのメンバーのうち9人を釈放した。アフガニスタンでタリバーンとの和平交渉を率いる「高等和平評議会」のラバニ議長が18日までに記者団に語った。
釈放された9人にはアフガンへの安全な帰国が保証されるという。ラバニ議長は9人が今後、同国で和平交渉に協力するとの見通しを示した。
パキスタン情報当局の高官も、匿名を条件に釈放を確認した。同高官によると、9人のうち2人はアフガンの旧タリバーン政権で閣僚を務めた人物。残りは旧政権当局者や下級または中級の指揮官だという。元ナンバー2のバラダル師が釈放の対象になるとの情報も流れたが、見送られた模様だ。
ラバニ議長はこれに先立ち、アフガン代表団を率いてパキスタンを訪問。ザルダリ大統領やギラニ首相、宗教指導者らと会談し、和平プロセスへの協力を要請した。今回を皮切りに、和平に賛同するタリバーン・メンバーの釈放を進めるよう求めていた。
一方パキスタン情報当局高官は、タリバーン内部の世代間対立を指摘し、若いメンバーが、釈放された旧世代に耳を傾けるかどうかは疑問だと話している。